うっふうふ展

　私が絵を描き始めるきっかけとなったのは震災時に出会った一本のアオキです。土埃の中に赤い実を見つけたとき、心から愛しいと感じ、絵に描きたいと筆を走らせました。

　あれから、野の花を描き続けてもうすぐ１４年。こんど５度目の展覧会を故郷の香川にて開くことになりました。過去４回は神戸で開いたので、まだ田舎の母には見てもらったことがありません。今度こそ見てもらえると今から楽しみにしています。

　針を持つのが何より好きだった母。８５歳となり、針に糸が通せなくなり、物忘れ外来のお世話になっています。その母の手なぐさみの品々を手にしますと、何とも愛らしいのです。

　ぜひこの機会に皆様に見ていただきたいと、この展覧会を企画いたしました。

夫婦なかよく うっふうふ

母もいっしょに うっふうふ

春をよろこび うっふうふ

ぜひ皆様も一緒にお楽しみくださいませ。

岡（兼近）妙子　（昭和４０年卒）

[2008-10-31]